あおくんときいろちゃん

絵本レビュー

作品紹介

レオ・レオーニ
藤田圭雄
出版社至光社 国際版絵本
発行日1967年4月13日
価格1,540円(税込)

あらすじ

「あおくん」と「きいろちゃん」は、色のついた小さな点のような存在。ふたりはとても仲良しの友だちで、毎日いっしょに遊んでいます。

ある日、きいろちゃんの家を訪ねたあおくんは、きいろちゃんと出会ってうれしくて強く抱きしめ合います。すると、なんとふたりの色がまざって緑色になってしまうのです!

でも、緑色になったふたりを見ても、家族は誰なのか分かりません。「あおくん」も「きいろちゃん」も、それぞれのお父さんお母さんに会っても、「あなたは誰?」と不安そうな目で見られます。

悲しくなったふたりは泣きながら家に帰り、それぞれ元の色に戻ります。やがて、自分たちが本当にあおくんときいろちゃんだったことを家族に理解してもらい、みんなで仲良くなる…という、色と友情をめぐる心温まるお話です。

レビューとおすすめポイント

まず、とってもシンプルな絵とお話しで、このシンプルさでここまで伝わるの!?と驚きました。

保育園の先生をやっているお友達がいて、先日お家に遊びに行った時に持っている絵本を見せてもらっていたんです。小さい子が読みやすい絵本がたくさんある中で、結構衝撃だったのがこちらの「あおくんときいろちゃん」

まさにちっちゃい子が楽しめる ” 絵本 ” って感じの絵本なんですが、お話の最後がとっても温かくて読んでいる大人の方が思わずほっこりしちゃう系の絵本です!(どんな系?笑)

注目すべき所は、あおくんときいろちゃんではありません。(思想強め)

ぱぱ と まま なんです !!!!!!

はぁ?と思ったそこのあなた。まぁ騙されたと思っていちかわの話を聞いてみてくださいな。

まず、あらすじにもあるように、あおくんときいろちゃんが仲良くくっついて、緑色になっちゃってるもんだから、ぱぱとままは最初二人だってことに気が付かないんです。

子供たちは当然号泣。子供を泣かすな泣かすな!!(うるさ)

でもね、その後に元の姿に戻ったあおくんを見て、おおよろこび するんです。もはや「おおよろこび」という表現が可愛いです。うれしい とか あんしん とかじゃなくて、おおよろこび!!!私も、嬉しいことがあったら素直に おおよろこび できる大人でありたい。このブログを読んでくれているあなたにも、そうであってほしい。笑

でね、でね、あおくんを抱き上げた後に、なんと、きいろちゃんも抱き上げてくれるんです。するとビックリ、きいろちゃんと触れ合ったところが緑になるんですねぇ〜!そこで ぱぱ と まま は全てを理解します。

そして、きいろちゃんを送り届けてくれるんですが、この緑になっちゃった現象が嬉しくて わくわく しながら 向かうんです。もはや送るという目的より話したいが勝っちゃってる感がまた可愛いですねぇ。きいろちゃんのパパとママも、きいろちゃんが帰ってきたことが嬉しくてハグするとやっぱり緑になるんです!!ここでのポイントは、子供たちをハグするんじゃなくてパパとママ同士がハグしてるってところ!!!!!!

子供たちがこんな素晴らしい発見をしたんだよ!ってウキウキで話して、ほら見て〜!わ〜!すご〜い!って大人たちがキャッキャしてるの、可愛すぎませんか・・・!!

子供たちはごはんまで楽しく遊びました。っていう締めくくりなんだけど、ものすごい現象を大発見した割に、結構あっさりしてて次の遊びに夢中になってるところが妙に現実感があっていいなと思いました。笑 

ぱぱとままの話に戻りますが、いなくなった事を怒るんじゃなくて、子供たちが発見した事に対して素直に感動して喜べるってすっごく素敵ですよね。大人になると心配が勝っちゃうから、話を聞く前にその事実に対してだけ目を向けて怒ってしまうことがあると思うんです。でも、このぱぱとままみたいに、子供の発見とか成長に目を向けられる大人でありたいなぁとしみじみと感じました。

あと、色の変化を学べる絵本になっております!(今更w)

お子さんと一緒に読んでほしい絵本ではありますが、お子さんがいない人にも読んでほしい!(独身まっしぐらのいちかわの意見だから説得力あるよなぁ!?)

荒々しい社会に揉まれて疲れ切っている心をほっこりさせてくれる絵本です。

心が荒れてる友達に是非プレゼントしてあげてください。きっと、ふふって笑顔になるよ。

どこで買える?

本屋さんで発見したことはないのですが(節穴ですみません)ネットではAmazonや楽天ブックス、紀伊國屋書店のウェブストア・TSUTAYAオンラインショッピングなど幅広く取扱がありました。

気持ちちょっと小さめサイズなので持ち運びも楽々ですよ〜!

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