作品紹介
作・絵 | パトリック・マクドネル |
訳 | 谷川 俊太郎 |
出版社 | あすなろ書房 |
発行日 | 2005年10月 |
価格 | 1,540円 |
あらすじ
ネコのムーチは、大好きな友だちのイヌのアールに贈り物をしたいと考えます。しかし、アールは何でも持っているため、何を贈れば喜んでもらえるのか悩んでしまいます。悩みに悩んだ末、ムーチは「ナンニモナイ」を贈ることを思いつきます。ムーチは「ナンニモナイ」を探し回り、ようやく見つけたそれを大きな箱に詰めてアールに渡します。箱を開けたアールは驚きますが、ムーチは「ナンニモナイ。きみとぼくのほかにはね」と伝えます。そして二人は、ただ一緒にいる時間を楽しむのでした。
レビューとおすすめポイント
贈りものって何だろうね。
大人になると、あれも去年あげたし、あれもきっともう持ってるよなぁ・・・と贈りものに悩みますよね。このブログを読んでくれているあなたも、きっとプレゼントがネタ切れになって、絵本とかどうだろう?とか思ってここに辿り着いたんでしょう?(失礼www)
そんなあなたにピッタリの絵本が、『おくりものはナンニモナイ』です!!!
あ、この先ネタバレありです。お気をつけください。
まず、主人公のねこのムーチという名前が可愛い!!!ムーチって名付けた作者天才か???あまりにも可愛い名前に悶絶する所からこの物語は始まります。(違う)
アールは何でも持ってるから、あげるものはナンニモナイ!そうだ!ナンニモナイをあげればいいんだ!!!
は???
その思考可愛すぎんか???
そしてナンニモナイを探すの。ナンニモナイを探すんだよ・・・!でも見つからないの。そうだよね、だってナンニモナイんだもん(もう何言ってるのか自分でもわからない)
そしてたどり着いた答えが、空っぽの箱に、ナンニモナイを詰め込む作戦。ナンニモナイから別にちっちゃい箱でもいいのに、「アールにはこれじゃ足りないな」なんて言って、大きい箱にするの。大好きだから沢山あげたいんだね。ムーチのナンニモナイは大きいもんね。
そしてアールに持って行くんだけど、それがなんと、お誕生日でもクリスマスでもない、多分普通の日なんですよ。アールは「おくりものなんてすることないのに」なんて言ってくれるわけよ。
それでも大きい箱を開けるアール。もちろんナンニモ入ってない。
「ナンニモナイ・・・」
「そのとおり」
「ナンニモナイ・・・きみと ぼくの ほかにはね!」
はぁーーーーーー!!!!!これを真っ直ぐな瞳で嬉しそうに言うんだよ・・・おばさんは心が苦しい。尊くて苦しい・・・!!!!
そんでまた最高なのが、そんなムーチに何も言わずにアールがムーチをギュっと抱きしめるのところ!!!!!!
そしてナンニモナイ時間を2人で過ごすの。素敵すぎない???
大好きな人からもらう物は何でも宝物だし、嬉しい。でも何よりも嬉しいのはその人と一緒にいる時間とか、経験とか、思い出だったりするよね。
学生の時は何をする訳でもなく、ただ帰り道にしゃべったりはしゃいだり、そんな時間を沢山過ごせてたけど、大人になると、デートとかもね、何かしなきゃいけなかな〜とかどっかオシャレなところ行かないといけないかな〜とかお金かけるのが当たり前になってくるじゃないですか。ましてやプレゼントなんていったら五千円?数万円?それが求められる恐ろしい世の中じゃないですか!!!!(偏見まみれ)
そうじゃなくって、この絵本は、あなたと一緒にいることが何より楽しくて幸せなことだよって伝えられる一冊です。
読んでくれた大切な人も、きっと読み終わった後にギュっとしてくれるに違いない!!!
小さめサイズの絵本なので、カバンに潜ませて持ち運べます!!!おくりものはナンニモナイを贈ろう!!!!
どこで買える?
全国の書店に置いてあると思いますが、置いてない店舗も多くありそう。
ネットだとAmazonや楽天、Yahoo!ショッピング、モノタロウ公式なんかにありました!
コメント